お子さまの困り感の背景
お子さまにこのような様子は見られませんか?
「文字を書くとき、マスからはみ出してしまう」
「音読をするとき、行を飛ばしたり同じところを何回も読んだりする」
「キャッチボールなどの球技が苦手」
「ハサミできれいに切るなど、細かい作業が苦手」
これらの困り感の背景には、「見る力(視覚機能)」の弱さが隠れていることがあります。
「見る力」を高める3つのトレーニング
見る力を高めるビジョントレーニングは、大きく分けて3つの種類があります。
- 眼球運動トレーニング
見たいものをとらえ、すばやくピントを合わせるためのトレーニング
- 視空間認知トレーニング
見たものの形や色、距離感などを正しく認識するためのトレーニング
- 眼と体のチームワークトレーニング
眼で見たものに合わせて、適切に体を動かすためのトレーニング
実際の活動例と効果
トモデココで行っている、眼球運動トレーニングの一例をご紹介します。
こちらは追従性眼球運動のトレーニングです。
追従性眼球運動は、動くものや線などを、ゆっくり眼で追いかける運動です。
これにより、目の動きがスムーズになり、文字を追う力が向上します。
こちらは跳躍性眼球運動のトレーニングです。
跳躍性眼球運動は、ある一点から別の一点まで、すばやく目を動かす運動です。
これにより、視線の切り替えが速くなり、音読や板書の際のつまずきが減少します。
こちらは両眼のチームワークのトレーニングです。
両眼のチームワークは、遠近を見るとき、両眼を寄せたり離したりする運動です。
これにより、立体感や距離感の認識が向上し、球技や手先の作業が得意になります。
「見る力」を伸ばすことで得られる総合的な効果
ビジョントレーニングで「見る力(視覚機能)」が向上すると、「読み・書きする力」「作る力(手先の器用さ)」「運動する力」「集中力・注意力」「イメージする力」が育ちます。
これらは、学習や運動の土台となる力です。
お子さまの「楽しい!」「できた!」を引き出す環境づくり
ビジョントレーニングの効果を高めるためには、楽しみながら継続することが重要です。
そのためには、子どもたちが「やりたい」と思える活動や、意欲的に参加できる環境づくりが欠かせません。
今回ご紹介した、スクリーンやプロジェクターを使った活動は、子どもたちがゲーム感覚で楽しみながら取り組めます。
ビジョントレーニングは、学びや遊び、日常生活の中で「できた!」を増やし、子どもたちの自信と成長を育む療育です。